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    Title: 西行像の創造と繼承
    Authors: 蔡佩青
    Date: 2017-01
    Issue Date: 2018-10-29 11:12:50 (UTC+8)
    Abstract: 西行が亡くなる程前に奏寵された第七番目の勅撰集甲γ載和歌集』には、西行歌が「円柱法師」という名で十八
    首入集している。日頃から親交のあった藤原能成が撰者を務めてはいたが、入集上位の歌人に列することはできな
    かった。ところが、務行没後十五年に完成した第八番目の勅撰集『新古今和歌集』において、西行は一一擢最多入集
    散人となり、九十田哲もの歌、が納められた。この劇的な変化は、重議院の、彼の歌に対する評価に由来するもの
    であることは論を挨たない。告しろ、枝問すべきは、このことが歌人調行としての名声を高めただけでなく、彼在
    伝説的な人物にまで成さしめていることである。それゆえか、吋発心集』をはじめとする中世説話集には、西行に関
    するエピソードが少しずつ記録されるようになった。しかしながら、西有自身は和歌しか世に残さなかったため、
    彼の人物像富強を知るには、彼の和歌ι付されている詞蓄や「栂思理主人容のような西行が直接あるいは間
    接に関わっている詑錬を過して考えるほか方法はない。はたして文学創作とも震えるほどの題詠などゑ「泊まれてい
    る西行歌からは、西行の実像じどれほど逼ることができようか。
    一方、西行は関して触れている後世の文献を見ると、吋とはずがたり』には作者二条が「九つの年にや、西行が諺
    行の記といふ絵を晃し」と金問、き、円十六夜日記』には陪仏患が鎌倉下りの途次で天竜川を渡る離に、「西行が昔も思
    口出でられて」と記し、一“一遍上人語録』には念仏行者の心の持ち方を説く際に空一品上人の逸話が持ち出され、「西
    行法師の選集抄に載せられたり」と記録されている。これらから察するに、後世の人々は、西行について西行歌よ
    りも「密行の記といふ絵」や「選集抄」といった文献資料を以て理解してきたようである。「商行が諺行の記といふ
    にあるとされていいが、それぞれは型的行物語絵巻』(別名『芭
    と議護世にあたるものだと考えられるc そして、同仏尼が想起した西行の天竜川での出書苧
    はによって確認できる。このように、西行という人物援は『西行物語』と『撰集秒』に描かれている
    様々なエピソードを通して享受され語り継がれてきたのである。
    『西行物語』はその題の通り、西行が主人公の、被の一生躍が伝記患にまとめられた物語である。そこには、数多
    な西行歌と西行に撰する逸話が取り入れられ、設の出自から、出家・諺持・住金まで揃かれていて、西川付は心強い
    出家者・修行者・宗教者として佐一一以てられている。一方、藤博詑は器…材、が説舗の掛り手・撃さ手として、全国遊
    行しながら各地で発心者*議枇者・修持者を見出出し、その因縁物語や設生物語を審き留めると規定されている説話
    集であるのここでの密行は、単なる説話の伝承者だけではなく、自ら説話の主人公ともなり自身の営みを記録する
    説話の体験者でもあるの円高行物語』と『撰集芝に登場した西行は、実在した歌人西行のイメージに近いものもあ
    れば、まるで別人のようにかけ離れているものもある。しかしながら、このよう-な権像西行は台しろ議散に大いに
    菓われ、俳人や小説家をはじめ一般大衆にも享受されているc 有名なのほ、限必鯨告たどりながら
    完成した吋奥の細道h 現代においまた全国各地に西行
    『輝行物語』と選管廉抄』については、これまで作品の或立事靖・諾本分類・内部捧成から様々に論じられてきた。
    それぞれの中に描かれている隈行像に関しても、そういった作品の成立時期や作者橡、先行作品との関趨性を解暁
    するための考察、が多い。あるいはテクストの古態を重視し、『西行物語』広本系諾本を中心に西行の作中ιおける位
    相を検討したり、あるいは茜行仮託の理由を探るために、選集立が目指す理想的宗撃告の系譜を考究したりする
    先学の論考が、一九七0年代から九O年噴にかけて集中的ι出されている。一見、落ち着いてきたように見える文
    献調査研究は、実際、新たに翻刻・解読されるテクストのない状説下で停滞しつつある。以降、説話的西行萌究は、
    白本各地ι母註している西行に関する民間缶承のフィ!ルドワ!ク諌査へ進み、研究領域が徐々に拡散していく。
    そのきっかけとなったのは、これまでそれほど藍視されてこなかった民経学的視点からのアプローチである。こう
    いった流れの中で、本畿では、従来ほとんど論及されていかなった二本の『商行物語同テクストを翻刻・解説し、
    ニ本の諸本間における設置討けを定めることで、吋十四行物語臨の本文捜援をめぐる諸問題の再考在留るとともに、本
    文研究の環境を整えるまき守三一方、議集立については、語り手商行の作品中における存砲撃奪拡大し、
    グ説話の集H としての審物本来の珪格から一日一離れて、か語り手西行の物詩H の持績を試みることによって、『接集
    抄山の新たな読みの可能性を提示する。さらに、近年確立しつつある西行伝承学までに視野安拡げ、実地替査を過
    して随時更新されていく最新の現地清報や、今なお語り継がれている伝承的商行橡をも取り入れて、文学研究の社
    会的意義を問うてみることとする。
    序説
    次に本堂闘の構成と概要について説明する。
    全体は三部講成となる。第一部は西行像の生成について、一部は詰行識の創造について、第三部は第一部・第
    一部で鴨らかにした西行橡が如何に転承されているかについての考察である。
    Appears in Collections:[Graduate Institute & Department of Japanese] Thesis

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